日本在住者はGnosis Payに申し込めません。そして個人向けのGnosis Pay Card自体が終了します。Gnosis Payは2026年9月21日付の正式通知(Formal notice)を公式ヘルプに全文掲載し、物理・バーチャルを含むすべてのGnosis Pay Cardが2026年12月20日23:59 UTCで使えなくなり、Webアプリも同時刻に出金機能を除いて閉鎖すると明記しています。9月25日時点ではCoinDesk・CryptoBriefingの報道しかありませんでしたが、2026年10月1日に公式ヘルプで一次情報を確認しました。Safe内の資産は利用者自身のもので、出金に期限はありません。
GNO保有量に応じた最大5%のキャッシュバック制度は、2026年9月30日23:59 UTCの取引分で終了しました(最終付与は2026年10月7日予定)。日本は終了前の対象国リストでもCountries Coming Soonのままで、そのリストのページ自体が公式ヘルプから削除されています。新しいカードの申し込みは、それぞれ独自の条件を持つパートナーアプリ(Rebind・Greencart・MiniPay・Picnic)経由に移っています。日本在住者にとってこのカードは、待つ候補ではなく、すでに終わりが決まったカードです。
日本は対象国に入らないまま、個人向けサービスが終了する
2026年9月25日に確認したGnosis PayのEligible Countriesページ(公式表示の更新日は2026年5月28日)は、Current Supported Countries of Residencyとして37の国・地域を列挙していました。内訳は欧州(オーストリア、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、英国、スイスなど)と中南米(アルゼンチン、ブラジル、コロンビア、メキシコなど)が中心で、日本は米国・カナダ・オーストラリア・UAE・タイなどと並んでCountries Coming Soonに置かれていました。公式は「対象国の法的居住者であること」を発行条件としていたため、日本在住者は申し込めませんでした。
このページは、ヘルプセンターが「Gnosis Pay (legacy)」として作り直された際に削除され、2026年10月1日には404(ページなし)になっています。現在の公式ヘルプは終了手続きの案内が中心で、日本を対象国に加えるという案内はありません。なお、カードの利用が禁止されている国・地域のリストに日本は含まれていなかったため、対象国で発行されたカードを日本で使うことは2026年12月20日までは制度上妨げられていません。妨げられていたのは日本在住者による発行です。
公式通知:個人向けカードとWebアプリは2026年12月20日で終了
Gnosis Payは2026年9月21日付の正式通知をすべてのカード保有者に送り、その全文を公式ヘルプに掲載しています。9月25日の時点では公開ページがなく本記事は報道として扱っていましたが、この公開により一次情報で確認できました。理由は、2025年から軸足を移していたウォレット・フィンテック・ネオバンク向けのカードプログラム事業に集中するためと説明されています。
| 日付 | 起きること(公式ヘルプ「What stops and what continues」より) |
|---|---|
| 2026年9月30日23:59 UTC | GNOキャッシュバックの対象取引が終了(10月5日までに確定した取引が対象) |
| 2026年10月7日 | 最後のキャッシュバック付与(予定) |
| 2026年10月30日 | キャッシュバックの確認をサポートに依頼できる最終日 |
| 2026年12月20日23:59 UTC | すべてのGnosis Pay Card(物理・バーチャル)が停止。Webアプリは出金ページ(app.gnosispay.com/withdraw)を除き閉鎖。再発行カードの注文はこの日まで |
| 2027年6月18日 | 一般的なカード保有者サポートの終了 |
| 2028年6月12日 | 返金・異議申し立て・チャージバックのサポート終了 |
カード用Safeは利用者自身が管理するGnosis Chain上のスマートアカウントで、出金に期限はないと公式は明記しています。出金ページが将来閉じても、Safe対応のウォレットからアクセスできるとされています。移行は任意で、公式の移行先ガイドはEURカードならRebind(口座・IBAN・カードを新たな本人確認なしで引き継げる)、USDカードならブラジルはPicnic、それ以外はMiniPay(新規口座が必要)を推奨し、GBPカードは対応を準備中としています。Zealを使っている場合は、Zealのカードサービスも2026年12月20日までに終了します。Monerium提供のEUR IBANはカード終了後も使えます。
会社としてはすでにB2B(ホワイトレーベル)側に軸足を移している
2026年10月1日時点のgnosispay.comは、個人向けにカードを売るサイトではなく、事業者向けのカードプログラム基盤を売るサイトです。以前このガイドから案内していた個人向けの案内ページ(gnosispay.com/card)は/appsへ転送されます。
個人の申し込み導線は公式の「Partner apps」ページに集約され、「新しいGnosis Pay Cardの申し込みや既存カードの管理は、信頼できるパートナーアプリを通じて行う」と案内されています。2026年10月1日時点で掲載されているのはRebind、Greencart、MiniPay、Picnicの4つです。各パートナーは独自の条件でカードを発行する新しいプログラムで、2026年9月25日の確認ではいずれも日本を対象とする案内は確認できませんでした。
自己管理型Visaカードとして、仕組みが他カードと違う
公式ヘルプでは、Gnosis Pay CardをSafe Smart Accountに紐づく自己管理型Visaデビットカードとして説明しています。EURe・GBPe・USDCeといったステーブルコインを自分のSafeから直接使う設計で、事前チャージや預け入れを必要としない点が、残高を発行基盤側に預けるタイプのカードとの大きな違いです。カード自体は英FCA登録の電子マネー発行者Monavate Limitedが、Visa Europeのライセンスに基づいて発行しています。
| 項目 | 公式説明の要点(2026年10月1日確認) | 日本からの確認行動 |
|---|---|---|
| 対象国 | 終了前は37か国(欧州・中南米中心)。Japanはcoming soonのままで、対象国ページ自体が削除済み | 日本からは申し込めない前提で他カードを比較 |
| 個人向けサービス | カード・Webアプリは2026年12月20日23:59 UTCで終了(2026年9月21日付の正式通知を公式ヘルプに掲載) | 既存保有者は移行か出金を12月20日までに決める |
| カード | Safe Smart Account連携のVisaデビット。発行元はMonavate Limited(英FCA登録EMI) | ウォレット、KYC、発行会社、資金移動を確認 |
| Apple Pay | 対象はEEA・スイス・ジブラルタル・英国・ブラジルで発行されたカード。追加手数料はなしと明記 | 日本発行分の扱いは案内されないまま、カード自体が2026年12月20日で終了 |
| Cashback | GNO保有量に応じた段階制(ベース最大4%+OG NFT 1%=最大5%)。2026年9月30日で終了(最終付与は10月7日予定) | 過去の制度として読む。新たに受け取る方法はない |
還元について、比較記事でよく見かけた「最大5%」は、2026年9月30日で終了した制度の数字です。公式のIntermediary Cashback Programme(2025年11月9日開始)は、Safeに保有しているGNOの量によって還元率と週間の対象利用額が変わる段階制で、5%に届くのは100 GNO以上を保有し、かつOG NFTを持っている場合だけです。GNOは価格変動のある暗号資産で、保有そのものに価格変動リスクがあります。
| 必要GNO保有量 | ベース還元率 | OG NFT加算後 | 還元対象の週間利用上限 |
|---|---|---|---|
| 0.1 GNO以上 | 1% | 2% | 250 |
| 1 GNO以上 | 2% | 3% | 375 |
| 10 GNO以上 | 3% | 4% | 500 |
| 100 GNO以上 | 4% | 5% | 1,250 |
週間上限は繰り越しできません。還元はGNO建てでGnosis Chain上のSafeへ週次で付与され、日曜〜土曜のスナップショット期間中の最低保有量で判定されます。ATMでの引き出し、銀行口座やウォレットへのチャージ、税金・公共料金・保険料の支払いなどは還元の対象外と公式に列挙されています。原資はGnosis DAOではなくGnosis Ltd.が負担しています。
そしてこの制度は2026年9月30日23:59 UTCの取引分で終了しました(最終付与は2026年10月7日予定)。公式ヘルプは、すでに付与された分は取り消されないこと、それ以降の還元は移行先のパートナーアプリが独自の条件で提供することを説明しています。保有しているGNOはSafe内の普通のトークンとして残り(ステーキングされていないので解除手続きは不要)、OG NFTもウォレットに残りますが、今後の特典の有無は各パートナー次第とされています。
2026年6月の脆弱性事件は、自己管理型でも「見るべき層」があることを示しました
Gnosis Payは2026年6月1日に脆弱性を悪用される事件を経験しています。公式ポストモーテム(2026年7月3日公開)によれば、原因はカード用Safeに組み込まれていたZodiacのDelay ModuleとRoles Moduleにあり、署名検証で呼び出しの成否を確認していなかったため、偽の承認が有効と判定されてしまったというものでした。攻撃者が引き出したのは約150万ドル、別に約30万ドルが利用不能になり、Gnosisが損失を負担して利用者への返還を完了したと説明されています。カード決済と新規登録は一時停止され、2026年6月6日までに99%の利用者へサービスが復旧したとされています。
読み取るべき教訓は、「自己管理型だから安全」と単純化しないことです。Gnosis Payでは資産は利用者のSafeに残りますが、そのSafeにはカードが引き落とすための権限モジュールが組み込まれており、今回はその権限まわりのコードが弱点になりました。カードにチャージした残高を発行基盤側のコントラクトが預かるタイプのカードとはリスクの形が違いますが、リスクが無いわけではありません。他の自己管理型カードを選ぶときも、還元率だけでなく、こうした事故があった際に誰がどこまで補償するのかを確認する材料として見ておくと判断しやすくなります。
「手数料ゼロ」表示はFee Scheduleと制限を合わせて見る
Gnosis Payは取引手数料・ガス代・FX上乗せなしという訴求をしていました。公式ヘルプ「Understanding Your Card's Fees and Limits」(終了手続き中も「参照用」として公開継続)を2026年10月1日に確認した範囲では、この訴求は概ね裏付けられています。決済手数料はなく、ステーブルコインは1:1で使われ(10ユーロの買い物=10 EURe)、通貨換算にGnosis Pay独自の上乗せはなくVisaの為替レートがそのまま適用されると明記されています。カード決済にガス代もかかりません。ガス代が必要になるのは、Safeから別のウォレットへ送金するようなオンチェーン操作の時だけです。
一方で「ゼロ」ではない項目もあります。ATMは月5回まで、または累計200通貨単位まで(先に到達した方)が無料で、それを超えると1回につき2%がかかります。ATMの上限は1日500・1回250、決済の上限は1日8,000・1回5,000です(いずれもEURe/GBPe/USDCe建て)。紛失・盗難による再発行は4.99です。ATMでの引き出しはキャッシュバックの対象外である点も、還元目当ての利用を考える場合は重要です。
カード発行費は、手数料ページで「Card Order:FREE、物理カードの送料も無料」とされています(以前あった申込手順ページの「30.23 EURe」という記述は、ヘルプの作り直しで削除されました)。いずれにしても日本在住者が申し込む機会はなく、既存保有者が再発行カードを注文できるのも2026年12月20日までです。
日本在住者の確認順
個人向けサービスの終了が公式に決まったため、日本対応を待たず、他のカードへの切り替えを確認します。
2026年12月20日でカードもWebアプリも止まることを公式通知で確認し、Gnosis Payを候補から外します。
自己管理型かどうか、手数料、ATM無料枠、日本円決済の為替、税金記録の残しやすさを比べます。
今すぐ使うならTria、KAST、RedotPay、Bitget Wallet Cardなど日本で申し込めるカードを優先します。
保存すべき記録
- 2026年9月21日付の正式通知と、公式ヘルプ「What stops and what continues」の日程(2026年10月1日確認)。
- 既存カードホルダーは、カード取引履歴のエクスポート、カード番号の下4桁と有効期限(12月20日以降の返金・異議申し立てに必要)。
- Safeを所有するウォレットのアドレスと、署名できることの確認。リカバリーフレーズの保管状況。
- カードに登録していたサブスクリプション・定期支払いの一覧と、別カードへの切り替え記録。
- 最後のGNOキャッシュバック付与(2026年10月7日予定)の受取記録と、問い合わせる場合は2026年10月30日までの連絡記録。
よくある質問
Gnosis Payは怪しい?金融庁に登録されていますか?
Gnosis Payは、暗号資産交換業者登録一覧(2026年9月1日現在)に載っておらず、日本で登録を受けた暗号資産交換業者ではありません。一方、金融庁の「警告書の発出を行った無登録の海外所在業者」一覧(2026年9月1日掲載分まで)にも名前はありません(2026年10月13日確認)。警告一覧に載っていないことは金融庁の承認を意味しません。金融庁は、利用する際は登録を受けた事業者か確認するよう呼びかけています。日本の登録業者ではないため、国内の登録業者に課されるルールや国内の相談窓口は前提にできません。少額から使い、発行会社と規約を確認してください。
Gnosis Payは日本で申し込めますか?
申し込めません。2026年9月25日に確認した公式のEligible Countriesでは、対象は欧州・中南米を中心とする37か国で、日本はCountries Coming Soonのままでした。そのページは公式ヘルプの作り直しで削除され、さらにGnosis Payは個人向けのカードとWebアプリを2026年12月20日で終了すると公式に通知しています。日本から申し込む方法はありません。
個人向けのGnosis Pay Card自体が終了するというのは本当ですか?
本当です。Gnosis Payは2026年9月21日付の正式通知を公式ヘルプに全文掲載しており、物理・バーチャルを含むすべてのGnosis Pay Cardが2026年12月20日23:59 UTCで停止し、Webアプリも同時刻に出金機能を除いて閉鎖すると明記しています(2026年10月1日確認)。Safe内の資産は利用者のもので出金期限はなく、一般サポートは2027年6月18日まで、返金・異議申し立て・チャージバックのサポートは2028年6月12日まで続きます。
日本対応を待つ意味はまだありますか?
ありません。日本は対象国リストに一度も入らないままComing Soonの表示が続き、そのリストのページ自体が削除されました。個人向けのGnosis Pay Cardは2026年12月20日で終了することが公式に通知されています。各パートナーアプリは独自の条件でカードを発行する別のプログラムなので、使いたい場合はそのアプリが日本居住者を対象にしているかを個別に確認してください。
発行済みカードは日本で使えますか?
2026年12月20日23:59 UTCまでは、Visa加盟店で利用できます。日本は利用禁止国リストに含まれていませんでした。ただし同日以降はすべてのGnosis Pay Cardが停止し、日本を含むどこでも使えなくなります。これは日本在住者がカードを発行できるという意味でもありません。
最大5% cashbackは確定ですか?
この制度はすでに終了しました。最大5%は、Safeに100 GNO以上を保有し、かつOG NFTを持っている場合の数値で、0.1 GNOなら1%(OG NFT加算で2%)、週間上限も保有量に応じて250〜1,250でした。対象は2026年9月30日23:59 UTCまでの取引で、最終付与は2026年10月7日予定です。
2026年9月30日以降は還元がなくなりますか?
はい、Gnosis Pay自身のGNOキャッシュバックは2026年9月30日の取引分で終わりました。公式ヘルプは、それ以降の還元は移行先のパートナーアプリが独自の条件で提供すると説明しています。付与済みの分は取り消されず、付与額に疑問がある場合は2026年10月30日までにサポートへ連絡するよう案内されています。
2026年6月に何かトラブルがあったと聞きました
2026年6月1日に、カード用Safeで使われていたZodiacのDelay ModuleとRoles Moduleの脆弱性が悪用されました。公式ポストモーテム(2026年7月3日公開)によれば、引き出された額は約150万ドル、別に約30万ドルが利用不能になり、Gnosisが損失を負担して返還を完了、2026年6月6日までに99%の利用者へサービスが復旧したとされています。
日本在住者はどのカードで代わりに比較すればよいですか?
個人向けGnosis Pay Cardは2026年12月20日で終了することが公式に通知されているため、日本在住者は自己管理型という特徴だけでこのカードを待つのではなく、今すぐ日本から申し込めるTria、KAST、RedotPay、Bitget Wallet Cardなどと比較してください。比較軸は手数料とATM無料枠、その時点の還元制度、Apple Payの対象発行地域、税金記録です。
公式ソース・報道
終了の日程、出金、移行先、手数料は2026年10月1日に以下の公式ヘルプで確認しました。旧ヘルプセンターの対象国・還元制度・Apple Payのページは削除されたため、37か国やGNO還元の段階表は2026年8月31日〜9月25日に確認した内容です。9月25日時点で出典にしていた報道2件も参考として残します。